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【終末期編】病名告知、余命告知

2022年6月07日2022年6月07日

【所沢市斎場】知りたくても知らされない現実

日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団の2011年の調査によれば、
「もしあなたががんにかかったとしたら、その事実を知りたいですか」という質問に対し、
74.9%の人が「治る見込みがあってもなくても知りたい」と回答しています。
多くの人は、治癒の見込みがあるかどうかに関わらず、自分の病名を知りたいと思っているのです。

しかし、現実はどうでしょうか。
いささか前の調査ですが、2004年の厚生労働省の科学研究費調査では、
患者に病名告知をしている病院は45.9%、余命告知までしているのは26.6%、
驚くことに、終末期患者のすべてに告知している病院はわずか2.2%でした。

【所沢市斎場】日本ではほとんど家族に告知される

一方、患者の家族に病名告知する病院は95.8%もありました。
患者が治る見込みのない病気にかかった場合、だれに状況を説明するかという質問では、
「状況を見て患者か家族」と答えた病院が51.5%あったものの、「家族」という回答も41%ありました。
「必ずはじめに患者本人」に告知するという病院は3.7%しかありませんでした。

日本では病名と余命の告知を、まず家族に告知するのが一般的です。
告知の可否について、本人の意思が明らかでないので、本人に伝えるかは家族の判断に委ねられてしまうのです。

この調査では、ベッド数が少ない病院や、終末期の患者が多い病院ほど、家族の意向を優先する傾向にあることも明らかになっています。
患者の精神的なケアに配慮する余裕がないことが、その一つの原因だと考えられます。

【所沢市斎場】本人の意思表示で周囲の負担が軽くなる

告知を受けた家族は、病名や余命を本人に伝えるかどうかを決めますが、
患者や高齢の場合、「残酷な事実を突きつけるのはかわいそう」と、告知をしないという選択をする人もいます。

患者が告知されていなければ、患者と家族がお互い取り繕いながら、最後の貴重な時間を過ごすことになります。
告知されたいかどうかを、あらかじめ患者本人が意思を明らかにしていれば、医師も家族も思い悩まずにすみます。

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