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どんな死の迎え方が理想的なのか?

2022年6月07日2022年6月07日

【所沢市斎場】日本人が考える理想の死に方

2011年に、「どんな死に方が理想だと思うか」を20歳以上の男女1000人に調査した結果、
「もし自分で死に方を決められるとしたら、あなたはどちらが理想だと思いますか」と二者択一でたずねたところ、
「ある日、心臓病などで突然死ぬ」と回答した人が70.9%もいました。
一方、「(寝込んでもいいので)病気などで徐々に弱って死ぬ」と回答した人は26.3%と、4人に1人にとどまりました。
しかも、高齢者ほど、ぽっくり死にたいと願う人が多い傾向にありました。

この調査では、なぜ理想の死に方だと思うのか、その理由もたずねています。
ぱっくり死ぬことが理想だと思う人が、その理由として挙げた項目で回答率がもっとも高かったのは、
「家族に迷惑をかけたくないから」(80.9%)で、次いで「苦しみたくないから」が69.8%となり、
この2項目が「ぼっくり願望」の大きな背景であることがわかります。

【所沢市斎場】死を迎える際の考え方に大きな違い

一方、「(寝込んでもいいので)病気などで徐々に弱って死ぬ」ことが理想だと考える人は、
「死の心づもりをしたいから」(5・6%)という回答が突出して多い結果になりました。
つまり、ぽっくり死にたいと思っている人は、家族への気兼ねが大きな理由であるのに対し、
多少は寝込んでもよいと思っている人は、自分の人生をきちんと締めくくりたいという思いがあり、両者では、死を迎える際の考え方に大きな違いがあります。

【所沢市斎場】大切なことは、死ぬ瞬間までどう生きるか

ともあれ、PPK(ぴん・びん・ころり)やGNP(元気で・長生き・ぽっくり)をめざそうという考え方があるぐらい、
わが国では、多くの高齢者が「長患いをして、家族に迷惑をかけたくない」と感じています。
「日本は世界有数の長寿国(2010年までは女性は世界一でしたが、2011年以降、女性の平均寿命は香港に次いで2位となった)である反面、
介護を受けたり、病気で寝たきりになったりせず、自立して健康に生活できる「健康寿命」との格差が大きいことが知られています。

厚生労働省の試算では、2010年の男性の健康寿命は70.42年、女性は73.62年でしたが、
この年の平均寿命は男性が79.59歳、女性が86.35歳でしたので、単純に計算すると、介護や看護してもらわなくてはならない期間が10年間もあることになります。

【所沢市斎場】都道府県別の健康寿命

ちなみに、健康寿命がもっとも長かった都道府県は、男性が愛知県で71.74歳、女性が静岡県で75.32歳、
もっとも短かったのは男性が青森県で68.95歳、女性が滋賀県での72.37歳と、自治体によっても格差があります。
「いずれにしても、人生の最後に10年間も、人の手を借りなければ生活ができないのであれば、
高齢者が「家族に迷惑をかけたくない」「ぱっくり死にたい」と願うのも無理はありません。
しかし現実には、健康であればあるほど、「今日はぼっくりと死にたくない」と思うのが正直な気持ちでしょう。

【所沢市斎場】死の瞬間までどう生きたか

適度な運動をし、健康的な食生活を実践したとしても、どんな人も死を避けることができません。
しかも、どんな原因で死ぬかはだれにもわかりません。
かなり進行した状態でがんが発見されたとしても、直後にケガや事故で亡くなる可能性もないわけではなく、必ずしも、がんが死因になるとは限りません。
そうであれば、死因を気にするのではなく、どんな最期を迎えようとも、死の瞬間までどう生きたかが問われるべきなのです。
「理想の死とは、家族に囲まれて息を引き取ることでしょうか。
ベッドに寝たきりになっても、趣味などをして、好きなことをして過ごせることでしょうか。

できるだけ最期まで、家族と自宅で過ごし、日常生活を送ることでしょうか。
俳優が「舞台の上で死ねたら本望」と言いますが、死ぬ直前まで仕事をしていたいと思う人もいるでしょう。

人によってイメージする理想の最期の姿はまちまちでしょうが、案外、日常生活と変わらない生活をしていたいと思う人が多いのではないでしょうか。

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