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【お葬式編】戒名とは何か?

2022年6月08日2022年6月08日

【所沢市斎場】本来は生前につけるもの

そもそも戒名(浄土真宗では法名、日蓮宗では法号と呼びます)は、仏弟子になった証の名前です。

亡くなった人に付ける名前ではないので、本来は、生前につけておくべきなのです。
生前にお寺とつきあいのある人が少なくなり、亡くなったときに僧侶が慌てて戒名を授けるのが一般的になったため、「戒名=死者の名前」という誤解が生まれたのです。

生前につけてもらえば、好きな文字を入れてもらうこともできますし、戒名に愛着が湧くかもしれません。
配偶者が亡くなったときに一緒につけてもらう人もいます。

【所沢市斎場】戒名の必要性を感じない人も増えている

ランクが一番高いとされる戒名は、「○○院××△△居士」という配置です。
順番に、「院号」「道号」「法号」「位号」という名称がついていますが、浄土真宗には「道号」や「位号」をつけない宗派があり、
日蓮宗の「道号」には、「法」や「妙」の文字が入ることが多いなど、宗派によってつけ方は異なります。
しかし本来の戒名は、法号と位号の4文字だけです。

戒名は、生前のお寺への貢献度合いや人となりなどを考慮して、住職が授けるのが建前です。
ところが、お金を出せばランクの高い戒名(院号や道号がついた戒名)がもらえるという風潮が、高度成長期以降、顕著になってきました。

しかし昨今、家族葬や参列者が少ない葬儀が増え、戒名の必要性を感じない人が増えています。
お布施が高い・安いに関係なく、親がつけてくれた名前(俗名)のままがよいと考える人もいます。

【所沢市斎場】僧侶はなぜ「お気持ちで」と言うのか?

葬儀社は葬儀費用の見積書を出すようになり、費用や内容の明示や明朗化が進んでいます。
それに対し、お布施が「お気持ちで」とされることに不満を持つ人たちは多いようです。

お布施は自分の執着を捨てるという仏道の修行のひとつです。
金品の喜捨(きしゃ)だけでなく、他人や社会のために働くことや笑顔で人に接することも、大切な布施行です。
「お気持ちで」と僧侶が言うのは、このためです。
したがって、建前では、「戒名料」や「読経料」など、お布施に定価や相場はそもそも存在しないのです。

しかし、現実は必ずしもそうではありません。
東京23区内に菩提寺を持つ家庭の方で、父親を亡くされた人が、すでに他界している祖父母に院号がついているから、という理由で、亡くなった父親にも院号をつけました。
その際、「お布施は100万円で」と、住職に提示されたそうです。
高すぎるという不満を持つのも当然でしょうが、地方では、この1~2割程度のお布施が一般的です。

お布施の金額を提示することの是非は、僧侶の間でも意見が分かれます。
菩提寺は檀家の支えで成り立っており、お布施はお寺の維持費にあてられるので、檀家数やお寺の規模によっても事情が異なります。
また、俗名のままでお葬式をしてくれる僧侶もいますが、戒名がない人のお葬式には関わりたくないと断言する僧侶もいます。

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