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【コラム】国際結婚と宗教

2022年6月08日2022年6月08日

【所沢市斎場】2010年に届け出のあった婚姻件数の内の約3万件が国際結婚

厚生労働省の人口動態統計によれば、2010年に届け出のあった婚姻件数の4.3%にあたる約3万件が国際結婚でした。
1980年には国際結婚の割合はわずか0.9%でしたので、この30年間で国際結婚をする人は徐々に増加しています。

国際結婚する場合に当事者や家族が直面する問題のひとつに、宗教があります。
例えば、イスラム教徒の男性は、イスラム教徒、ユダヤ教徒、キリスト教徒の女性とは結婚できますが、それ以外の信仰を持つ女性とは結婚できないことになっています。
一方、イスラム教徒の女性は、イスラム教徒の男性としか結婚できません。
したがって、日本人がイスラム教徒と結婚する場合には、ほとんどの人はイスラム教に入信しなければなりません。

結婚の手続きでは、イスラムの公的機関が発行したムスリム証明書を求められることもあります。

それまでは宗教を意識して生活したことがなかったのに、国際結婚をきっかけに、生活習慣を変えざるを得ないことも起こります。
イスラム教では、豚肉は御法度ですし、アルコールも基本的には禁じられています。
ラマダーンという断食月には、日の出から日の入りまでは、食事はおろか、水やたばこを口にすることさえ許されていません。
ユダヤ教にも、食事に関してとても厳しい戒律がありますが、現在では、イスラエルに住むユダヤ人でさえ、厳格に守っている人はそれほど多くはないようです。
それでも、豚肉を食べない、肉と乳製品は一緒に食べない(親子丼、ハムエッグは禁止)といった習慣は一般的に普及しています。

お葬式も同様です。
イスラム教とユダヤ教では、火葬を禁じており、死後24時間以内の土葬を義務付けています。
しかし日本では、法律で死後24時間以内の土葬や火葬は禁じられていますので、日本では24時間経過してから埋葬することになります。

あるケースを例に取り上げますが、イスラム教徒と結婚した日本人女性が若くして亡くなり、イスラム教徒の夫と女性の親が、土葬化火葬かでもめたということがあります。
女性の親は、菩提寺の和尚さんを呼んで日本式のお葬式をしたがったのですが、
夫は、「結婚した時に妻はイスラム教に改宗したのだから、イスラム方式でお葬式をする」と主張したのです。
また、1994年には、身元不明の自殺体を発見した山梨県内の役所が火葬したところ、イラン人であることが判明し、イラン大使館が抗議したという事件もありました。

信仰する宗教により習慣や文化はそれぞれ異なりますが、今後、日本人の国際結婚が増加するにしたがい、
とくに遺体の処理や死にまつわる儀礼における宗教上のトラブルは、増加すると予想されます。

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